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第6回JFAレフェリーキャラバンを岩手県で開催

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9月12日・13日の2日間、第6回JFAレフェリーキャラバンを岩手県で実施しました。2016年の「希望郷いわて国体」に向けて、副審の指導を中心に審判指導者の育成の機運を高めるきっかけにしたいという佐藤秀明岩手県サッカー協会審判委員長の意向を受けて、廣嶋禎数トップインストラクターと大塚晴弘プロフェッショナルアシスタントレフェリーが参加。審判指導者8名、審判員15名を対象に、室内のレクチャー・ワークショップとピッチでのプラクティカルトレーニングで副審の指導を行いました。

さらに、盛岡商業高校の高校生にプラクティカルトレーニングのデモンストレーターの協力を仰ぎ、同校サッカー部の斎藤重信総監督をはじめ長谷川仁岩手県サッカー協会技術委員長ら指導者が9名集まって、技術と審判の両者の立場からディスカッションを実施しました。「失敗を恐れず、自分の意見を発信し、成功や失敗から学ぶ姿勢を経験する」という今回の目的を果たすべく、参加者それぞれが有意義な時間を過ごしました。

インストラクターコメント

小幡真一郎 JFA審判インストラクター
当初、「新しいものに対する拒否反応が強いのではないか」、「なかなか議論にならないのではないか」と思っていましたが、参加していただいた審判員、審判指導者の皆さんは大変素直に、積極的に反応していただけたように思います。非常に爽やかさを感じ、どんどんキャッチボールをしたいという気持ちに駆られました。特に、2名の高校生は非常に前向きで、かつ素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。日頃から、遠藤智晴総務部長や皆さんが土壌をしっかり耕され、蒔いた種を育てようという姿勢を強く持っていただいているからでしょう。今秋の全国社会人サッカー選手権大会、来年の国体に向けて、大きな弾みがついたように感じています。審判員は副審の楽しさと難しさを肌で感じ、審判指導者は引き出すことの面白さや準備の必要性を学んでいただいたと思います。そして、それらを主審を含めた審判活動全般に転嫁させていただきたい。国体がゴールではなく、少しずつでよいので継続的に推し進めていただきたい。それができる岩手県だと思います。

受講者コメント

佐藤秀明岩手県審判委員長
JFAレフェリーキャラバンを開催するきっかけは、今年の全国社会人サッカー選手権大会、来年の「希望郷いわて国体」が岩手県で開催されるため、試合の中で県内審判員が副審・4thとして良い援助・サポートしなければ大会の成功はない、との思いからでした。JFA小幡・廣嶋・山岸各インストラクター、大塚PR、JFA各位による綿密な準備のもと、内容の濃い研修ができて、よい刺激を受けました。また、プログラムの中に「審判と技術との協調」が取り入れられ、岩手県サッカー界にとって新たな一歩となった思います。今後は、このような研修をどれだけ継続できるかがカギとなると実感しております。

遠藤智晴岩手県審判委員会強化部
今回、レフェリーキャラバンでは事前打合せから当日までさまざまな役割があり、至らない点は多々あったと思いますが、2日間スケジュール通りこなすことができました。JFAの小幡副委員長をはじめ、廣嶋禎数インストラクター、山岸貴司インストラクター、大塚晴弘PRからたくさんのご指導をいただき、県内のインストラクターと審判員は良い勉強になり、良い経験になりました。プログラムも副審がメインとなり、全国社会人サッカー選手権大会や国体に向けて、副審のあり方や姿勢は審判員にとても勉強になった思います。今後もレフェリーキャラバンで学んだことを活かして県内の審判員に指導や伝達をしていきたいです。

高橋優輔2級審判員
2日間の講習会に参加させていただき、正しい判定をするために必要な基本姿勢、動き方を教えていただきました。副審として試合中の重要度を教えていただき、改めて考え直さなくてはならないことが多かったです。フィジカル理論、実践では正しいステップ、体の使い方によって今まで考えたことのない動きまで意識することでスムーズにステップをすること、走ることなどを学びました。国際審判員の大塚PRの姿勢に驚き、これからの審判活動では意識して実践し、意識から無意識にできるようになりたいと強く感じました。プラクティカルトレーニングではオフサイドの判定の際ビデオを使い、判定を振り返りながら実践させてもらいました。副審として判定した後、次のゲームの流れを読み何をしなければならないのか考えてポジションをとる重要性も教えていただきました。これからの審判活動で今回の研修で教えていただいたことを活かし、より良い審判であるために努力していきたいと思います。今回講習会を開催していただいたJFAの関係者の皆さん、県内の関係者の皆さん貴重な体験をさせていただきありがとうございました。


2015年第3回J1・J2担当主審研修会を開催

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9月19日(土)・20日(日)、JFAハウスにてJ1・J2担当主審を対象とした研修会を実施しました。

リーグ終盤に向け、優勝やチャンピオンシップへの出場権、昇降格がかかわる試合と今まで以上にプレッシャーのかかる場面が多くなることが予想されます。こういった中で今回の研修会は「試合を円滑に運営していくためのマネジメント」や、「より的確な判定を下すためには」といった内容を中心に行いました。参加した審判員は積極的に意見交換をし、審判チームとしてリーグ戦の終盤に向け意思統一を図る姿が見られました。

指導者コメント

岡田正義トップレフェリーインストラクター
リーグ終盤に差し掛かって優勝や昇降格に関係した試合が多くなり、試合の温度が上がることも予想されるので、そういった内容をテーマに今回の研修会を開催しました。挑発や対立への対応、アドバンテージ、足裏でのチャレンジ、ゴール前のホールディング、球際のプレーの見極め、カウンターアタック、ペナルティーエリア付近のポジショニングなど見極めなければならない場面は多くあります。特に足裏でのチャレンジは選手生命も奪いかねない危険な行為なので、しっかりと見極められるよう研修会の場でディスカッションを行い、終盤戦に向け全員で気持ちを引き締めました。

参加者コメント

荒木友輔 1級審判員(東京都)
シーズンも終盤に差し掛かるにあたり、よりゲームが激しくなっていくことが予想されます。今回の研修会の中では、特に競った試合の中で起こりうる、挑発行為や足の裏を使っての危険なチャレンジ、得点に関わるゴール前のホールディングやアドバンテージについて議論がされました。例えば、挑発行為は何らかのきっかけひとつで、試合の温度が高くなってしまうこともあるため、その元となる行為の見極めを審判団でしっかり行っていくこと、また、対立が起こったとしても、審判団で状況を正しくチェックできるよう映像を用いて確認しました。

その他、さまざまな想定されるシーンについて審判団で意見を交わしました。シーズン終盤の激しいゲームの中で、起こりうる事象を取り上げた研修会であり、審判団としても再度意思統一できたのはとても有意義であったと思っています。ここから、1試合1試合、より重要度が高くなってくると思いますので、この研修会で確認した内容を活かして、2015シーズンのJリーグ最後の1試合が終わるまで、良いゲームを運営できるように取り組んでいきたいと思っています。

上村篤史 1級審判員(愛知県)
リーグ戦も佳境を迎え、一試合一試合の重要度がより増してくる中、リーグ終盤に向けてより安定したマネジメントを行うべく研修を行いました。一番印象に残っているのは、やはりマネジメントの中の挑発行為と対立への対応です。対立は起こることを予期し、そこからどう終わらせて試合に戻すかが大切です。ディスカッションをし、先輩審判員方の意見を聞きながら、誰が対立を引き起こしているのか、またその選手に対する周りの反応はどうか、状況を瞬時に見極め、一つずつきちんと対応することが大切だと改めて感じました。そのうえでカードのタイミング、主審の体の向きなど対立を収束へ向かわせるための工夫もいろいろ聞き、考えることができてとても充実した研修にすることができました。盛り上がるリーグ終盤戦に向け、審判チームとして、よりよいゲームコントロールに繋げられるよう今回の研修を活かしていきたいです。

2015年第4回J3担当審判員研修会を実施

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9月21日(月・祝)、22日(火・祝)、JFAハウスにてJ3担当審判員研修会を実施しました。

座学ではマネジメントやサッカーを学ぶということを中心に、より良い対応をするためにはどのようにしたらいいか、戦術の分析や実際の試合映像を使ってディスカッションしました。

また、フィジカル面では、今まで取り組んできていることの成果が出ていることを認識し、さらに高めていくためにはどのようにトレーニングを実施していけばいいかなどを確認しました。

Jリーグの連戦の合間でしたが、参加者は積極的にプログラムに取り組む様子が見られました。

指導者コメント

柏原丈二トップレフェリーインストラクター
シーズンも中盤から終盤に差し掛かっています。中断後のゲームの中からいくつか事象をピックアップし、ディスカッションを行い、グループワークでは違うアプローチで考えていきました。主にペナルティエリア付近の(ペナルティエリア内含め)判定、選手の対応、協力関係に関して主審がどうしたら毅然とした態度で、また正しい判定に結び付けることが出来るかをいくつかの選択肢を増やしながら方向性の統一を再確認しました。全てのゲームに全力を尽くし、強い気持ちと毅然とした態度でゲームをコントロールしていければと感じています。

参加者コメント

眞鍋久大 1級審判員(北海道)
今回の研修では、マネジメントの技術としてアンガーマネージメント(怒りの感情に上手に付き合う技術)、戦術面の理解として「なぜ選手はファウルをしたか」ということを題材にしていただき、学ぶことができました。アンガーマネージメントでは2つの具体例で相手のイライラを増長させる言葉とは何か、どういう言葉や態度に変えれば怒りは小さくなるかをシーン別に実演しました。普段何気なく使っている言葉でも相手に伝わらないことがあることを認識したり、具体的に何をどう変えて欲しいかを伝えることが大切なのだと、いくつかのキーポイントを発見しました。戦術面ではなぜファウルをしたかを考え、シーン別にさまざまな意見交換をし、発見が多くありました。また、グループディスカッションを行ったことで、よりたくさんの見方や考え方が伺えたのも勉強になりました。今シーズンの試合も残り少なくなり、より難しいゲームが続くかと思いますが、私たち審判団も良いゲームの一員となれるよう努力をし、チャレンジを繰り返していきたいと思います。

宇田賢史 1級審判員(東京都)
「フィジカル」「アンガーマネジメント」「ファウルの分析」「映像分析」の4つのテーマついて取り組みました。フィジカル面では、8月に行ったフィットネステストにおいて、私自身時間・内容・目的など考えながら、工夫し取り組んできたことの成果が確認でき、自信にもつながりました。今回の研修会を通して、状況やジェスチャー、コミュニケーションをより深く考え、ゲームを通して安定してマネジメントしていくことの大切さを学びました。ディスカッションを通じて、他の審判員の考え方も参考になり、共通認識が深まったと思います。ゲーム終盤に向けて、この研修会で得たものを意識高く取り組んでいきたいと思います。

第1回AFC女子フットサル選手権マレーシア2015で日本人レフェリーが3位決定戦を担当

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9月21日から26日までマレーシアで開催された「第1回AFC女子フットサル選手権マレーシア2015」に日本から2名のレフェリーが選出され、3位決定戦を担当しました。

審判員コメント

松尾久美子女子フットサル国際審判員(徳島県)
この度、記念すべき第1回大会に用意されたピッチは非常に素晴らしく、選手の気持ちも自然と高まるのを感じました。自分が担当した試合を含め、どの試合も各国の意地がぶつかり合い、日本にはない激しいコンタクトも多くありましたが、どの選手も笛が鳴るまでタフにプレーし続けていました。日本の選手個々のスキルや戦術はどの国よりも勝っていたと思いますが、準優勝に終わり、同じ日本人としては非常に残念に思いました。決勝戦では、多くのイランサポーターで埋め尽くされた中でも、日本も最後まで諦めない熱い戦いをしていました。今後は第2回のAFC女子選手権開催も期待され、参加国が増えるとともに、女子フットサルワールドカップの開催も近いのではないかと感じました。

新妻久美女子フットサル国際審判員(東京都)
初めてのAFC選手権はすべてが新鮮で感動の連続でした。大会には10か国16名の審判員が参加し、国をかけた真剣勝負はどの試合もタフでエキサイティングなものでした。選手は若い選手が多いと感じましたが、判定に対しての受容や切り替えの早さが印象的で、激しさの中にも配慮があり、試合後の握手では溢れんばかりの充足感とフェアプレー精神を感じました。この経験を多くの仲間と共有し、切磋琢磨していきたいと思います。

2015年度 第4回 JFL担当審判員研修会を開催

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2015年9月12日(土)、13日(日)に神奈川県横浜市にてJFL担当審判員研修会を実施しました。

今回の研修では、「原点回帰」を大きなテーマとして、1級審判員としての心構えを改めて振り返りました。レフェリングの観点では大局的に試合を捉える力を養うために、実際の試合映像を見ながらディスカッションを複数回実施し、審判員・インストラクターを含めた参加者全員で活発な意見交換が行われました。

13日の午後には実践的なレフェリング技術の向上のために、グラウンドでトレーニングを行い、2日間という限られた時間の中で非常に密度の濃い研修会となりました。

インストラクターコメント

河内耕一郎 1級インストラクター/元日本サッカー協会審判委員会副委員長(大阪府)
JFLの若手レフェリーのレフェリングを分析して感じたことは「洗練(センス)されたパフォーマンスを行っている。彼等のパフォーマンスの指導が徹底している」ことでした。ビデオ分析や今回の研修会で得られた実感から、以下の3点を向上させることでよりレフェリーとしてステップアップできるのではないかと感じました。

第一に「姿勢態度」について
1級審判員として『レフェリーの任務』を実際に理解してゲームに臨むべきだと思います。『判断』を行なう場面で、違反や反則を過剰に意識し過ぎないことで、その他の任務を疎かにすることなく、ゲーム全体を掌握する能力が増加できると感じました。

第二に「ゲームをコントロールする」ことは何かについて
ゲームをコントロールすることとは、競技規則に記載されている『条文』『違反と罰則』と『進め方』に則り、忠実に任務を完遂することです。ゲーム中の全てのことを監視し、管理を行うことによって競技者・ベンチの役員や観客に『信頼』をもたらすことができます。競技規則に示された「行うべきこと」を完璧に実行することが重要です。

第三に「監視すべきこと」について
「ボールのある場所」のみに注意を払い過ぎたり近づき過ぎたりするのではなく、「視野(角度)」を広くし、「落ち着いて」「冷静に」監視を行うことを意識することで、心身共に余裕をもって正確にレフェリングができるようになります。特にバイタルゾーン&ペナルティーエリア内は可能な限り「落ち着いて」「冷静な」判断が行えるように万全の心構えと予備動作を準備しておくことを強く認識すべきだと思います。今回、審判員の研修を通じて、若手レフェリーの言動を見たり、聞いたりすると大きな考え方の間違いをしている場面は少なかったです。むしろ良く研鑽し、何でも吸収しようとする姿勢を全員が持っていました。今回の参加審判員の中から一人でも多くのレフェリーが更なる研鑽と努力を積み重ねることでステップアップを果たし、次の世代を担うレフェリーになる可能性を見い出すことができて期待が持てる研修会でした。

黛俊行 S級インストラクター
テーマは「原点回帰」とし、基本的なことをもう一度確認する内容としました。研修会内容は、始めに元日本サッカー協会審判委員会副委員長 河内耕一郎氏から「若い審判員の具体的な改善点やその指導に当たる審判指導者へのアドバイス」について講演をいただき、①「レフェリーの任務」理解、②「ゲームコントロールする」こととは③「監視すべきこと」3点について若い審判員の改善点があげられました。年間5回のJFL研修を通して取り上げている内容であり、基本に立ち返り、さらに研鑽に努めることを確認しました。

「大局的な試合の見方」では、一つの見方として試合開始からの序盤、中盤、終盤と言った時間軸で区切った見方から、前後半のそれぞれの時間帯で予想できる状況やそれに対する気づきや対応についてグループ討議してもらいました。後期の振り返りとして後期6節までの全ての得点シーンを使って「何故得点につながったのか?」チーム戦術や選手の技術分析をすることでサッカーそのもの理解を深め、得点時の審判員のポジションや判定、対応に関する分析をすることで得点に繋がるような場面での気付きや対応を考える機会としました。プラクティカルトレーニングのオフサイドの判定では、単に判定の正誤だけでなくポジションやステップワーク、シグナルや姿勢・視線についてもフィードバックをすることが出来ました。バイタルエリア及びペナルティーエリア内の判定と対応については、重大な判定をする機会が多くなることもあり可能な限り、「視野を広く」「落ち着いて」「冷静に」監視を行い、判定し違反に対して的確に対応できるように「心身ともに余裕」を持ってレフェリングすることが重要、指導者もこの点に留意した指導をすることが大切であることを確認しました。

最後に我々の夢や目標、使命感や充実感を実現するためには、さまざまな創意工夫をすることが求められます。創意工夫するには創造するということが重要です。「創造はゼロからは生まれない」創造は全くの白紙状態からは生まれることはなく、元となる知識や経験が必要であるということから、さらに意欲的に知識や経験を学習し積み重ねていくことを約束して研修会を終了しました。

参加審判員コメント

上原直人1級審判員(新潟県)
今回の研修会のテーマは「原点回帰」でした。サッカーとはどんなスポーツか、なぜ審判員が存在するのかなど、本質的な部分を考えさえられる時間となりました。また、レフェリングにおいても動きやコミュニケーションなど方法ばかりに意識が向かいがちですが、目の前の試合に対して、どんな準備をして、どんな気持ちで臨むべきなのか、自分の内面と向き合うことができました。JFLはすでにセカンドステージに突入していますが、担当させていただける目の前の試合に対して、全力で向かい合っていきます。

女子1級審判員対象、第2回スキルアップ研修会開催

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9月23日(水・祝)、JFAハウスにて、女子1級審判員を対象とした第2回スキルアップ研修会を実施しました。今回は女子1級審判員に加え、各地域2・3級の女子審判員や女子を指導する審判インストラクターへも門戸を広げ、オブザーブ参加していただきました。

【研修会の主なプログラム】
・なでしこリーグ レフェリング分析
・(サッカー外)「ホスピタリティと接客マナーについて」
・2015FIFA女子ワールドカップカナダ 参加報告(主審:山岸佐知子、副審:手代木直美)
・2015FIFA女子ワールドカップカナダ テクニカルスタディグループ(TSG)報告(TSG:大野真)

インストラクターコメント

鮎貝志保 S級インストラクター
今回のスキルアップ研修会では、通常行っている映像分析の他に、TSG大野真氏から、FIFA Women’s World Cup Canada 2015 Technical Study、審判員として同大会に参加した山岸佐知子さん、手代木直美さんからも、試合はもちろん、トレーニングや普段の生活について詳しく報告をしていただきました。一つの大会について技術側と審判側から同時に報告いただくのは今回が初めてで、日本、世界の女子サッカーについて理解を深める大変貴重な機会となりました。世界の舞台で活躍する仲間から刺激を受けたことはもちろんですが、審判員としての役割や責任の重さも再認識することができたのではないかと感じています。

参加者コメント

千葉恵美女子1級審判員(千葉)
今回のスキルアップ研修会では、4つのテーマが用意されていました。私が一番印象に残っているのは、鮎貝インストラクターによる「ホスピタリティと接客マナーについて」です。一見、審判とは関係のない接客の話でしたが、話を聞くうちに内容に引き込まれました。あごの角度一つで人に与える印象が大きく違うことや、表情のつくり方、挨拶は分離して行う。おもてなしは、相手が何を求めているのかへの気づき。普段の社会生活においても、審判においても活用できる部分が多く、興味深い話でした。レフェリングは、ピッチ内だけでなく、ピッチ外でも培われるものであること、人間性を磨くことが良い審判に繋がっていくのだと思いました。

また、カナダで行われた女子ワールドカップに参加された山岸さん、手代木さんから大会の報告があり、女子も男子と同じ流れになっていること、これまでの大会以上に主審、副審が求められているものが専門的になっていることを感じました。テクニカルの大野さんから、大会を通じてテクニカルでスピーディーでコレクティブでタフな試合が多く見受けられたとの報告があり、チーム戦術とレフェリングは常にリンクしていくものであること、戦術の新しいスタイルが確立してきていることを改めて感じました。後期に向けて、この研修会で学んだことを生かせるように頑張っていきたいと思います。

浦島智美女子1級審判員(富山)
世界では、サッカーという競技が『テクニカルに、スピーディーに、コレクティブに、そしてタフに』どんどん進化しており、女子サッカーもそういったスタイルに近づいていることを考えると、私たち審判員もそういった女子サッカーのスタイルに対応すべく、技術のレベルアップを図らなければならないということを感じました。今年は、ワールドカップがカナダで開催され、日本から山岸さん、手代木さんのお二人が参加され、その時のお話を聴かせていただきましたが、ワールドカップに参加するにあたり、参加が決まるまで、決まった後から大会があるまでの努力、苦労は計り知れないものがあると思いました。しかし、その中でも、目の前にある次の試合をしっかりとレフェリングすることが目標であるということをお聞きし、どんな大会でも一つ一つ自分が担当する試合を責任もってレフェリングすることの大切さをあらためて感じました。

試合では、選手や自分自身の心理的要素、周囲の環境・状況、試合の流れなどいろいろな面でコントロールしていかなければなりません。起こるはずのないことが起こる可能性もあります。そういったときに瞬時に適切な対応がとれるか、また選手が試合に集中できる環境を作るために、自分ができること、しなければならないことをこれからしっかりと学んでいきたいと思います。また、この研修では、ホテルマンのホスピタリティー=おもてなしも教えていただきました。人が良い雰囲気を感じる際にどういったところを重視するかというお話では、言葉遣い7%、声のトーン38%、外観、振る舞い(ボディーランゲージ)55%といった結果を受けて、普段の自分もそうですが、女子1級審判員としての自分もどうか、レフェリングしている姿はどうかなど、ホテルマンと審判員の自分を照らし合わせながら考えてみました。まだまだ、やるべきことはたくさんあります。審判員として、レフェリングの技術も当然、レベルアップしていかなければなりませんが、ぜひ人としても、もっと自分を成長していきたいと思いました。

第7回JFAレフェリーキャラバンを愛媛県で開催

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10月3日・4日の2日間、第7回JFAレフェリーキャラバンを愛媛県で実施しました。

審判員向けの研修会と審判インストラクター向けの講義を同時並行で行い、それぞれの目的に合わせたプログラムを実施いたしました。

審判員向けには2017年の「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」に向けて、副審の指導を中心に、副審の魅力や副審の役割を講義形式で審判員に伝えるとともに、実際の試合を模したフラッグテクニックの指導やフィットネストレーニング・プラクティカルトレーニングを実施いたしました。審判インストラクター向けには、審判員への指導能力アップを目指して、今回のキャラバンを連続講義の第1回と位置づけて実施いたしました。指導者として審判員に向き合うための新たな気付きが非常に多い内容の講義となりました。

審判員・審判インストラクターがそれぞれ、目的意識を持って参加したため、2日間という限られた時間の中でも、非常に充実したレフェリーキャラバンとなりました。

JFAインストラクターコメント

石山昇 S級インストラクター
愛媛県の皆さんに熱意を持ってレフェリーキャラバンを開催していただいた、というのが率直な感想です。2017年に国体を控えて準備に余念がないんだな、と実感しました。
県内の審判員が国体で副審を担当することになることを想定して副審の強化を狙ったセッションでは廣嶋トップレフェリーインストラクター、名木プロフェッショナルレフェリー、そして山岸フィットネスインストラクターが熱心な指導を行い、それに目を輝かせながらついていく若い審判員たちがとても逞しく見えました。
指導者には「チュータリング」の入口を紹介しましたが、参加されたインストラクターの熱気と向上心は今後に期待できるものです。愛媛県では今後6回のチュータリング講習が計画されており、継続した講習によって指導方法の革新的な波が広がっていくことを期待しています。JFAも全力でフォローアップしたいと考えています。

開催FA委員長コメント

荒巻智彦愛媛県審判委員会委員長
今回のキャラバンでは、愛媛県が抱えている課題である審判指導者の質と量の確保の面から、審判指導者の「指導能力アップ」をキャラバンの主テーマとしました。2017年に「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」が開催されます。愛媛県では、来年の全国社会人サッカー選手権大会から3年後の全国クラブチームサッカー選手権大会まで毎年全国大会が開催されるため、県内の審判員も大会を担当するであろうことを見込んで「副審の強化」を2つ目のテーマとしました。
キャラバン当日は、石山、廣嶋、山岸各インストラクター、名木プロフェッショナルレフェリーから情熱あふれる指導を受けることができ、参加者にとっては充実した2日間でした。
今回のキャラバンを一つの契機として、愛媛県から継続して良い審判員を輩出できるように、県内の審判仲間が一丸となって進んでいきたいと思います。
最後になりますが、JFAの多くの方々のおかげでキャラバンが盛会で終えることができました。

参加インストラクターコメント

西岡理佳子3級インストラクター
今回、JFAレフェリーキャラバンにおいて、初めて「チュータリング」という言葉に出会い、その審判員の指導法を学びました。石山JFAインストラクターの話術、参加者の発言を引き出す手法に圧倒されながらも、次第に引きこまれていく自分を感じ、インストラクターとしての自分を、原点から見直すことが必要だと気付かされました。
審判員が、気軽に発言出来るような雰囲気作り、いかに興味を持ってもらえるか身近な道具の活用、審判員が疑問に思っていることや考えを引き出していくためにどのような言葉を使って問いかけるか。審判員が自ら(積極的に)学びたいという気持ちを引き出そうとする手法を学びながらも、私自身も学びたいと思う気持ちを石山インストラクターに引き出されてしまいました。
駆け足で過ぎた2日間。私達が学んだ事を今後、現場で審判員に伝えることが出来るか、まだ自信がありません。でも、こんな手法を身につけることが出来れば審判員を笑顔に出来るのではないかと思います。

渡部裕介2級審判員
今回2日間レフェリーキャラバンに参加させていただき、副審に重点を置いたハイレベルな内容を教えていただくことができました。副審の任務は重要度の順に優先順位をつけ、それを踏まえポジショニングも変えていくといったことや、副審にしか判断がしづらい判定の重要度が高い事象など、これから副審をしていくうえでより良い動きや判定に結び付けられるものを教えていただくことができました。また、国際副審の名木利幸さんからは、細かい副審のテクニックを教わり、それをプラクティカルでも実践しながら細かく丁寧に教えていただけました。このテクニックを少しずつ自分のものにしていき、より良い判断ができるようになりたいと思います。
愛媛県は2017年に国体を控えています。そこで少しでも力になれるよう、また今後さらに上のレベルで審判活動ができるよう今回教わった内容を活かしていきたいと思います。

なでしこvisionをあらたに発表 ~ サッカーを女性の身近なスポーツに

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日本サッカー協会は16日(金)、なでしこvisionの改訂版をあらたに発表しました。

女子サッカー発展のための「なでしこvision」が、最初に策定されたのは2007年でした。当時のFIFAランキングは11位。「世界のなでしこになる。」をキーワードに、サッカーを日本女性のメジャースポーツにすること、なでしこジャパンが世界のトップ5に入ること、世界基準の個を育成することなどを宣言しました。

これらの目標は2015年に向けて設定されたものであったため、2007年以降の取り組みを総括し、この度、今後のなでしこvisionをあらたに策定しました。

目標の一つとしていた「300,000人の女子プレーヤー」は、登録選手やJFA主催イベント参加者などを含めると2014年には385,000人を超え、目標を上回る結果となりました。しかしながら、女子サッカーの登録選手は48,300人と全体の4.8%にとどまっています。あらたに設けられたなでしこvisionでは、「2030年までに登録女子プレーヤーを200,000人にする」と明記しました。

野田朱美JFA女子委員長は、「FIFAが目指す、全体の10%を女子選手にすることをベースに、より大きな目標としました。U-15年代で選手が減っている状況を一つの課題としながら、楽しむスポーツとしてのサッカーも強化していきたい」と語っています。生涯関わり続けられるよう、「女性の身近なスポーツにする」ことを目指しつつ、女性指導者やプレーする場の整備にも着手していきます。

なでしこジャパンは2011年にFIFA女子ワールドカップで優勝し、現在、3大会連続で世界大会の決勝戦に進んでいます。アンダーカテゴリーも着々と結果を残し、2007年に設定した「世界のトップクラスになる」ことは達成されたといえます。今後は、世界のトップクラスであり続けるとともに、2020年の東京オリンピック、日本での開催を目指す2023年のFIFA女子ワールドカップで優勝することを明確に打ち出しました。

世界基準の個を育成することは、この度の改訂版においても引き続き目標として掲げられました。ナショナルトレセンやアカデミーなどをよりシステマティックにし、発掘・育成を行っていきます。

女子サッカーに触れるきっかけを作るための様々な取り組み、また、サッカーに触れた少女がU-12、またU-15年代、さらにその先へと継続して続けていく環境づくり、より高いレベルでサッカーをする選手を対象とした育成システムなど、女子サッカーが発展するために必要なことは多岐に渡ります。

今後は、あらたに策定されたなでしこvisionの目標を具現化するロードマップを作成する作業に入ります。

なでしこvision 詳細はこちら


2015年度第2回審判アセッサー研修会を実施

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10月11日(日)・12日(月・祝)、JFAハウスにて第2回審判アセッサー研修会を分散で実施しました。

今回の研修会は、次の2つの目的に沿って行いました。

① 2016年よりアセスメントレポートの書式を変更する上で、最終的な検討を行うこと。
② Jリーグにおけるペナルティーエリア内の事象を検討すること。

①については、
過去2年間すでに検討してきましたが、今回は具体的な記載項目、方法など最終案を確認する意味で行いました。その中で、より明確で使いやすいものにするためにグループに分けてディスカッションし、修正・変更点をあげていただきました。

②については、
今シーズン前半のJリーグの映像を用い、ペナルティエリア内で起こった事象を中心に上川審判委員長より解説し、情報を共有しました。その事象の判定、判断理由、改善が必要な事象にはその具体的なアドバイスなどについて、映像を見ながらディスカッションしました。さらに、それをアセスメント(評価)にどのように反映するかも意見交換しました。

※新アセスメントレポートは全ての試合に適用されるものではありません。

インストラクターコメント

小幡真一郎 JFA審判委員会副委員長/指導者部会長
審判員のパフォーマンスの向上に役立てるためにアセスメントレポートをどのような内容や形式にすればよいか、どのような観点や基準で審判員を評価すればより質の高いゲームを提供できるか、など議論を重ねてきましたが、非常に難しいものです。評価点よりもコメントやアドバイスを重要視したいと考えますが、現実的には評価点が先行することもあるでしょう。その一貫性や統一性を保つ必要があり、まだまだ議論を続けないといけないと思います。また、Jリーグの審判員はシグナルビープやコミュニケーションシステムを活用したり、アセッサーが映像で分析評価することが必然的になっています。自分自身がその時代の流れを受け入れる一方で、ゲームにおける審判の役割や任務などを再認識しないといけないと感じました。皆さんからの意見を参考に、2016年に新アセスメントレポートの手引きとレポートの様式を発表できるように努めていきたいと思っています。

受講者コメント

長田和久 S級インストラクター
新アセスメントレポートについて、グループディスカッションの内容から、ゲームの難易度と全体のパフォーマンスが評価点につながることが確認できました。上川委員長によるぺナルティエリア内の事象の解説については、正しい判定に繋がらなかった場面も確認し、要因の分析を行いました。今後、審判員のパフォーマンスの向上に役立てればと感じました。

2015年度第5回JFL担当審判員研修会を開催

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2015年10月10日(土)・11日(日)、神奈川県横浜市にてJFL担当審判員研修会を実施しました。

本年度最後となる今回の研修会には、多くの審判員が参加することができ、体力テストに始まり、講義、ディスカッション、グループワークに加えて、プラクティカルトレーニングも実施し、非常に密度の濃い研修会となりました。

2日間の日程を通して、1級審判員としての準備や心構えにも触れられ、審判員の表情も引き締まるものがあったと感じることができました。

インストラクターコメント

河内耕一郎元JFA審判委員会副委員長
今回の研修会全般を通して、参加者は皆、参加の意義を認識して臨んでおり、真面目で真摯に取り組んでいる姿勢を見ることができました。講義の中でも積極的に発言を行い、インストラクターからの一方通行にならない研修会であると同時に、的を射た解答が多くありました。講義での発言や質問を積極的な姿勢で行っている審判員は、座学に留まらず体力テストやプラクティカルトレーニングでも積極的であり、非常に目立っていました。日々の審判活動に加えて、研修会での様子は審判員自身の1級審判員としての誇りや姿勢を表しているものだと感じることのできた研修会でした。

体力テストやプラクティカルトレーニングでは「準備」の大切さを強く感じることができました。「準備」とは審判用具はもちろん日々のトレーニング、サッカーそのものの予備知識などが含まれているということを再確認することができました。またトレーニングはあくまでゲームでの活用のためのトレーニングであることも認識をもつことができた研修会だったと思います。プラクティカルトレーニングは、実践のゲームの中で起こる出来事を想定したもので、その事象の対応が最大課題であるものの、一方でそれまでの過程も重要な解決策であり、また後の処置や再開時の対応も大きな課題であると認識することで、コントロール力が格段にあがり、非常に期待の持てる研修会となりました。

黛俊行 S級インストラクター
今回の研修は、2015年度開幕前に実施したフィジカルテスト以降のこれまでの取り組みと成果の確認、フリーキックマネジメントを取り上げ、また、第4回の研修内容に続いて、ペナルティーエリア付近のフリーキックマネジメントにおける気づきや手順、優先順位、ポジショニングの重要性についても取り上げました。副審は、副審の任務の確認とコーナーキック時のオフサイドの判定をプラクティカルトレーニングで行いました。フィジカルテストでは、スタンディングジャンプ、アジリティーテスト、Yo-Yoテストの三種目を行いました。Yo-Yoテストでの最高記録は88往復、全体平均が66往復となり、高い意識・モチベーションで日々のトレーニングに取り組んでいた審判員たちの非常に優れた結果を見ることができました。(※参考:UEFAがレフェリーに求めている往復回数の期待値は45往復)

フリーキックマネジメントについては、ディスカッションと講義を行ってから、プラクティカルトレーニングに臨みました。ファウルの起きた位置と状況、選手の意図、ファウルの質、その時の雰囲気等々、次に起こりうることへの気づきに繋がる情報を収拾することや、得た情報を素早く処理して適切で迅速な対応を行うことや、ポジショニングなどに強い意識が必要ということを再確認できました。2015年シーズンも佳境に入り、試合の難しさも上がることが予想されるため、選手やチームが満足の行く試合内容でシーズンが終われるよう約束して閉会となりました。

審判員コメント

内田康博 1級審判員(山口県)
今回の研修ではフィジカルテストを行い、現在の自分のフィジカルコンディションを客観的に理解することができました。自分で思っていたよりもアジリティの順位が上位であり、今まで苦手だと思っていた分野に自信がつきました。また、たち幅跳びやYO-YOテストを大勢の審判員と一緒に行うことにより、日常に無い刺激を受けることができました。室内の研修では、ファウルやアドバンテージの映像を見て様々な意見を聞くことができて勉強になりました。事象が起きた場所だけを見るのではなくて試合全体を把握してコントロールすることの重要性に改めて気付きました。最後のプラクティカルトレーニングでは、コーナーキックからのファウルやオフサイドについて映像を取って頂き、直後に確認させてもらうことによって(インスタントフィードバック)、判断の誤りやなぜ判断できなかったのかを理解することができました。今年度最後のJFLカテゴリーの研修でしたが多くの審判員と時間を共有できてとても良かったです。今回の研修で得たことを残りの試合に生かせるように頑張りたいと思います。

 

■YO-YOテストとは:シグナル音に合わせて20m区間の往復走を行い、往復走の後に短い休憩を挟んでインターバル走を繰り返す持久力テストです。レベルが上がるにつれてシグナル音の感覚が短くなっていき、音に遅れることなくゴールできた回数で評価を行います。
※休憩を挟まない、もしくは休憩を短くするテストの方式もあります。

■YO-YOテストの目的:有酸素性能力の測定を目的としています。強度の高いエクササイズの後の回復能力に焦点を当てています。

 

2015年度第2回J1・J2担当審判員研修会を実施

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10月10日(土)、11日(日)に神奈川県横浜市にて、J1・J2担当審判員研修会を実施しました。

今回の研修会は「審判チームの説得力ある協力関係」をテーマに、実際に起こったシーンを確認しながら、協力関係がうまくいった点、改善が必要な点などを共有しながら進められました。

リーグ戦が終盤に差し掛かり、優勝、チャンピオンシップや昇格プレーオフへの出場権、降格にかかわる試合が出てくるなど、今まで以上に注目が集まり、プレッシャーのかかる試合が続く中で、正しい判定に導くため、審判チームとして協力していくためのすり合わせをおこないました。

指導者コメント

岡田正義トップレフェリーインストラクター
今回はJ1・J2担当の主審と副審が2日間に分散して研修会を開催ました。テーマを『審判チームの説得力ある協力関係』とし、審判チームとして、よりよいゲームコントロールのための協力関係を築き周囲の信頼感を得るためには、どのようなことを考え、どのような行動をとらなければならないか、グループワークを主体とした研修を実施しました。

特に、昨年7月から導入されたコミュニケーションシステムがファウルサポートやオフサイドの判定において有効に使われていない事例を挙げ、主審、副審それぞれの立場から改善方法を出し合いながら積極的な意見交換を行いました。リーグ終盤に向けて難しい試合が多くなることが予想される中、審判チームの的確な協力関係により、素晴らしい試合が運営されることを期待しています。

参加者コメント

小屋幸栄 1級審判員(兵庫県)
Jリーグもシーズン終盤に入り、各チームの目標が明確になってきます。試合環境は今まで以上に難しくなると思います。そしてこれから最終節に近づくにつれて、1試合の重要性が更に高まります。我々審判員はどの試合も同様に、より良いゲームコントロールができるように努めています。

研修会では、ゲームコントロールにおいて重要である、「審判チームの説得力ある協力関係」を築く、というテーマでフィッシュボーンを用いグループワークを行い、信頼関係・役割分担など、協力関係を築くための因果関係を可視化し、課題や結果の要因を突き詰めるためのディスカッションを行いました。監督・選手・サポーターの方々が事象に対してどのように感じているのか(見えているのか)、事例を用いて検証し、審判チームとして競技規則に基づいた説得力あるレフェリングを行うためにはどうすれば良いのか、ということも併せてディスカッションしました。今回の研修会を活かし、Jリーグの終盤戦が更に魅力的で説得力あるゲームになるように審判チームとして尽力していきたいと思います。

田島宏則 1級審判員(福岡県)
今回は「審判チームの説得力ある協力関係」をテーマに研修を行いました。まず今回のテーマについてフィッシュボーンを活用し、グループワークにてアプローチしました。その後、グループで作成したフィッシュボーン・ダイヤグラムをもとに「ファウルサポート」、「オフサイド」、「コミュニケーションシステム」について今シーズンの実際に起きた事例を映像で確認し、どのように対応すればより良かったか等をディスカッションしました。「ファウルサポート」においては、副審や第4の審判員が持っている情報を主審にいつ、どのように伝えるか、審判チームとしてどのように対応すれば説得力を持たせることができるのか、様々な意見が出ました。「オフサイド」においては、主審と副審がそれぞれ確認できること、できないことを改めて整理しました。

「コミュニケーションシステム」は判定だけでなく審判チームの精神面を互いに支える大変便利なツールだと思います。しかし、あくまでも基本をベースに、フラッグテクニックやジェスチャー等では伝え切れない時に頼るべきツールだと認識しています。場合によっては審判チームが直接対話することで説得力が増すケースもあるということを忘れてはいけません。リーグ戦は終盤に差し掛かり、優勝争いやプレーオフ進出争い、残留争い等これまでにも増して厳しい試合が控えています。担当する試合に向けて一日一日しっかりと準備し、万全の状態で試合に臨み、今回研修した「審判チームの説得力ある協力関係」でゲームをコントロールしてその試合に関わる全ての方々に満足していただけるサッカーの実現を目指したいと思います。

第8回JFAレフェリーキャラバンを福井県で開催

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10月24日(土)・25日(日)の2日間、第8回JFAレフェリーキャラバンを福井県で開催しました。

1日目はインストラクター・審判員それぞれで研修会を実施し、2日目は前日の研修を受けて、合同で実技研修会を行う構成でした。

初日、インストラクターは、「チュータリング」・「プラクティカルトレーニング」の講習を受け、翌日の準備を行いました。審判員はプロフェッショナルレフェリーの東城穣氏より、審判員の魅力やサッカーの歴史、ファウルの重み付けの講義を受けました。またフィジカルトレーニングの理論・実践では身体を動かしながら審判に必要な動きを習得していきました。

2日目は、前日の講義を受け、インストラクターが自ら審判員に研修を行い、新しい指導方法やトレーニングを実践しました。

1日目の講義内容を受けて2日目に実践するという短期間での実施でしたが、参加者全員の積極的な参加により大変充実した2日間となりました。

インストラクターコメント

山岸貴司 JFAトップフィットネスインストラクター
参加審判員に向けたフィジカルトレーニング理論とフィジカルトレーニングの実践を担当いたしました。参加者がユース年代の審判員ということで、直線方向に対する動作(ジョギングの仕方、加速の仕方)と横方向に対する動作(サイドステップの各種パターン)を紹介しました。また立ち方のアンバランスを体感してもらうために、実際に3方向(正面、側方、後面)から参加者の写真を撮り、体の歪みを理解してもらい、正しい立ち方を指導しました。1時間程度の実技指導だけでなく、2日目に実施されたプラクティカルトレーニングの動きもチェックし、試合で使える動作の習得に重点をおいてトレーニングしました。

一般的な若い年代の審判員の傾向として、走る体力はあるが、実際の場面での動き方を知らない為に結果として「審判として走れていない」場面が非常に多くあります。今後、福井県での審判員のトレーニングについては、フィジカル面のアプローチも重要ですが、テクニカルなアプローチ(審判としてのポジショニングなど)と絡めて、必要に応じた加速やサイドステップ、ターンなどをリアルな場面で使うことの必要性を説明することで、動きに対するより多くの課題の改善と、2018年の国体やその先に向けた審判員の育成に、活かしていただけると考えております。

開催サッカー協会審判委員長コメント

石川正樹福井県サッカー協会審判委員長
福井県では5年~10年後に花を咲かせるため、「若い審判員の強化」と「審判指導者の資質向上」をテーマに掲げてキャラバンに望みました。石山インストラクターとの事前打合せは1回だけだったので、後は福井県が希望するテーマに沿う内容を石山インストラクターと小幡副委員長が思案してキャラバンで展開するという、ぶっつけ本番で本研修会の当日の朝を迎えることになりました。

私は、キャラバンが果たして成功するのか不安な気持ちで一杯でしたが、いざ開始されると、参加インストラクターからの積極的な発言や若い審判員の輝いている表情を目の当たりにし、私の不安はどこかへ吹き飛び、猛スピードで2日間が流れていきました。若い審判員にとって、東城さんと山岸さんのセッションやトレーニングはかなり刺激的だったようで、参加者の中には即トレーニングを実践する方もいました。一方、審判指導者においても、JFAからレクチャーされた指導方法を活かすべく、今後の事業に展開することを次の審判委員会で議論することになりました。3年後の福井国体はもとより、10年後には今回参加した審判員の中から国際審判が生まれるよう、継続的な取り組みを展開したいと思います。

最後に、小幡副委員長、石山インストラクター、東城プロフェッショナルレフェリー、山岸さん、そして審判部の岸岡さんには大変お世話になり、本当にありがとうございました。「振り返りキャラバン」も、是非よろしくお願いいたします。

受講者コメント

田野正臣 3級審判インストラクター
今回のキャラバンでは「チュータリング」と「プラクティカル・トレーニング」の2つを体験させていただきました。チュータリングは「得点の方法」をテーマとして、他の受講者とともにシミュレーションし、KISS(keep it super simple)で伝えられるよう準備しました。自分自身が競技規則を理解していたつもりでも、言葉をシンプルに伝えるためには良い準備が必要であることを学びました。チュータリング自体を今まで知らなかったのですが、少人数で行うことでより具体的に双方向のコミュニケーションを取ることができ、理解が深まったと感じています。

プラクティカルでは、福井県ユース年代のレフェリーの実情を考慮し、「予期予測とポジショニング」をテーマに選定しました。フィールド役となる福井高専の選手達に「原理原則」を伝え、ゲームに近い感覚でプレーしてもらえたことで上手く進めることができたと感じています。しかし、終了後に行われた振り返りでは、「褒めた上でアドバイス」が、自分に足りない部分だと気付きました。今回のキャラバンに参加し、自分がより成長することができたと思います。しかし、キャラバンは1回だけでなくリフレッシュ講習会として再度このような機会があれば、更に成長できると思いますので、是非もう一度このような機会をお願いしたいと思います。

榎波亮介 2級審判員
この2日間で得られたものはとても多く、自分にとって非常に意味のある講習となりました。1日目にはプロフェッショナルレフェリーである東城穣氏からの講習で、実際に国際審判員として世界の舞台で経験した体験談や、審判する上で大切な"人との繋がり"について等、とても貴重なお話を聞かせていただきました。この講習で、より上を目指したいという気持ちが強くなったとともに、もっと頑張らなくてはならないと改めて思いました。

2日目にはインストラクターによるチュータリングとプラクティカルトレーニングが行われましたが、今まで経験したことのない内容でした。そのため、とても新鮮で、今後福井県で違うテーマでもっとやってみたいと感じました。最後に、JFAの皆様方にはこの2日間大変お世話になりましたし、とても多くのことを教えていただきました。この講習で得たことを自分の引き出しとし、これからの審判活動に活かしていきます。本当にありがとうございました。

JFA公認指導者研修2015 [高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 チャンピオンシップ~審判との協調~]実施要項

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1.目的

・日本のU-18年代のトップレベルの大会を視察し、逞しい選手の育成に関し、技術と審判の両方の観点から分析し、ディスカッションする。
・ユース年代の指導に関するレクチャーやディスカッションなどを通じて指導者としてのレベルアップを図る。

全高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 チャンピオンシップ
日本サッカーの将来を担うユース(18歳以下)の少年達が競い合う活気あふれる大会。参加チームは高円宮杯U-18サッカーリーグプレミアリーグのイースト優勝チームならびにウエスト優勝チームの2チーム

2.主催

公益財団法人 日本サッカー協会

3.受講資格

日本サッカー協会公認S級・A級・B級・C級コーチ/日本サッカー協会公認 フットサルB級・C級コーチ
(※本研修会受講による“リフレッシュポイントは5ポイント”となります)
午前に行なう高円宮杯U-18サッカーリーグ2015 チャンピオンシップのリフレッシュ研修会とは内容が異なります。ポイント付与は各5ポイントとなるため、両方参加されると10ポイントの取得となります。

4.募集人数

100名 (最小催行人数50名)
※申込は先着順とさせて頂きます。

5.受講料

1,000円
料金に含まれるもの
研修に関わる経費(会場費・観戦代・諸経費)

料金に含まれないもの(以下の費用は受講料に含まれませんので、ご注意ください)
 集散旅費、開催中の飲み物代等個人的性質の費用。

※当日、現金の持ち込みによるお支払いは受け付けられません。必ず事前にお支払いください。
※受講料お支払い後のキャンセルはできませんので、ご了承ください。(返金不可)
※受講料のお支払い時の振込手数料、システム利用料等は、各自でご負担ください。

6.日程・内容

日程:
2015年12月12日(土)

場所:
[講義] 埼玉スタジアム2002 1Fボールルーム
[試合視察] 埼玉スタジアム2002 メインスタンド2階席
http://www.stadium2002.com/access/index.php

講師:
松田 浩 (JFA技術委員/指導者養成サブダイレクター)
影山 雅永 (JFA技術委員/育成部会長)
調整中 (JFA審判委員)

スケジュール:

12:20 ~ 12:50集合・受付 ※受付場所は次ページ案内図を参照
13:00 ~ 15:00(予定)試合視察・分析
15:45 ~ 17:15(予定)ガイダンス、講義

※試合終了時間により、試合後の講義の開始、終了時間が変更となる可能性がありますことを事前にご了承ください。

※午前から始まる『JFA公認指導者研修2015 高円宮U-18サッカーリーグ2015 チャンピオンシップ』と両方受講いただく方は、午前中の受付時に午後の受付も行ないます。

昼食:
昼食のご用意はございませんので、ご自身で試合のハーフタイムなど休憩時にお取りください。

その他:
お車でのお越しはご遠慮ください。

受付場所案内図:

7.受講申込み

申込期間:2015年11月13日(金)~2015年12月4日(金)

申込先:JFAWeb申請登録サイト『KICKOFF』
https://jfaid.jfa.jp/uniid-server/login
  
※画面上で必要事項を入力してください。
※お申し込みの際に入力頂くメールアドレスは、必ず有効なものをご指定ください。
また、メール設定等でメールが受信できない場合がございますので、今一度設定のご確認をお願い致します。
※申込時に住所・電話番号等の「基本情報」を必ずご確認ください。修正がある場合は、申込時に必ず修正してください。
※原則として、『受講確定通知』を受信し、受講が確定した後にキャンセルはできませんので、ご了承ください。

8.その他

● 講習会開始後、遅刻・途中退出をされた場合、リフレッシュポイントは付与せず、また受講料のご返金もいたしませんのでご了承ください。
● 支払手続きの不備等でお支払いが完了していない場合、受講できませんのでご注意ください。
その際、定員に達している場合はお申込みできません。
● リフレッシュポイントの付与は、翌営業日(12月14日(月))となりますので予めご了承ください。
● 受講料のお支払い時の振込手数料、システム利用料等は、各自でご負担ください。

9.お問合せ先

【本研修会に関するお問い合わせ】
公益財団法人日本サッカー協会 講習会・研修会受付窓口
TEL:03-6891-3401 FAX:03-6891-3405
※平日 10:00~17:30

【KICK OFF の入力・操作方法等のお問い合わせ】
JFA登録サービスデスク
営業時間やお問い合わせ先は、以下のURLからご確認ください。
http://www.jfa.jp/registration/

佐藤主審、八木副審がFIFAクラブワールドカップジャパン 2015の審判員にアポイント

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国際サッカー連盟は10日、FIFAクラブワールドカップジャパン 2015に参加する審判員を発表。日本からは佐藤隆治主審、八木あかね副審が選出されました。

審判員コメント

佐藤隆治審判員
このたび「FIFA Club World Cup Japan 2015」のアポイントを受けました。過去に日本で初めて開催された2005年大会から、レフェリーリエゾンとして世界各国から招集される審判団、インストラクターの方々のお手伝いをしてきました。今回はサポートメンバーという立場であるものの、審判員の一員として参加することに違った感情を抱いています。大会に参加するにあたって、世界のトップレベルのゲーム、レフェリング、各種セミナーを通して世界のサッカーやFIFAが要求しているレフェリングを体感することで、自分のスキルアップに繋げていきたいと思います。

八木あかね審判員
私にとってFIFAクラブワールドカップは、子供時代に一番身近な世界大会でした。トヨタカップの頃から、小学生から高校生まではテレビで観戦し、大人になってからはスタジアムでも観戦していました。このたび、その大会に審判員として参加できることとなり、とてもうれしく思います。リザーブレフェリーという立場ではありますが、いい準備をして大会に臨み、大会オフィシャルとして任務を全うします。

FIFAクラブワールドカップジャパン 2015

2015/12/10(木)〜2015/12/20(日)
横浜国際総合競技場、大阪長居スタジアム
フォトキャンペーン実施中!
大会情報はこちら

山岸佐知子審判員が2015年度プレナスなでしこリーグ表彰式最優秀審判賞を受賞

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11月10日(火)、都内で行われた2015プレナスなでしこリーグ/2015プレナスチャレンジリーグ表彰式において、山岸佐知子審判員は、2015なでしこリーグでのパフォーマンスが評価され最優秀審判賞を受賞されました。

なでしこリーグ担当試合数10試合。昨年に引き続き2年連続の受賞となります。

審判員コメント

山岸佐知子審判員
審判員同士の間には勝敗はありませんが、この賞はリーグが我々のことをサッカーを支える仲間として認めていただき、設けていただいた賞だと思っております。誠にありがとうございます。これからもサッカーに携われる喜びと感謝を忘れずに、来シーズンも益々サッカーが発展していくよう、陰ながら力を尽くしていきたいと思います。


2015年第5回 J3担当審判員研修会を実施

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10月24日(土)、JFAハウスにてJ3担当審判員研修会を実施しました。

この1年間の研修会では、インストラクターと審判員による小グループのディスカッションを通じ、それぞれが意見を言える、アウトプットできるように努めてきました。

実際の起きたシーンの映像を用いて、コミュニケーションシステムやシグナルビープがない(※J3リーグでは現在、コミュニケーションシステム・シグナルビープは使用していない)中で、持っている情報を共有するためのタイミングや方法などをディスカッションし、いかにスムーズな試合方法につなげていくかを共有しました。

リーグ終盤に向け、さまざまなことを再確認をすることができた研修会でした。

指導者コメント

柏原丈二トップレフェリーインストラクター
今回はリーグ終盤を迎えての今年最後の研修会であり、これまでのレフェリングを含めた議論をすべき事象に関してグループで意見交換をしながら、ゲームコントロールを行う中での選択肢を増やすことについて、スムーズな対応に結びつける一つの手段として再確認をしました。また、残りの試合にいろいろな状況があること(チームとして、選手として、監督コーチとしてなど)を各審判員が明確にすることで、ゲームの準備からしっかり取り組み、ゲームに臨む気持ちを高めることなどの共通認識を深めました。

参加者コメント

清水勇人 1級審判員(千葉県)
今回の研修会では、リーグ終盤戦に向けて主審と副審の協力や実際に試合で起きた映像を使ったビデオディスカッションなどの研修を行いました。主審と副審の協力関係については、試合前の打ち合わせ方法や試合中の主審への情報の伝え方・タイミングなどを学ぶことができ、協力関係の重要性を再確認することができました。

ビデオディスカッションでは、さまざまなシーンについて審判団で意見を交わし、審判団としての意思を統一することができました。特に集団的対立が起きた時の介入方法・タイミング・対応方法などを整理することができ、改めてひとつひとつしっかりと対応することが大切であると感じました。リーグ戦も残りの試合数が少なくなり、どの試合もとても重要になります。研修会で学んだことを活かし、審判チームとして良い試合運営が行えるように全力を尽くして臨んでいきたいと思います。

日比野真 1級審判員(岐阜県)
今回の研修会では、最後のJ3研修となり、残り5節となったJ3でどのようにシーズンを終えるか全員で共通理解を深めることができました。上川委員長から激励をいただき、「権威」とは何かを考えることができました。 副審についての講義では、主審と副審の打ち合わせの重要性を考え、「何をお願いするのか」、「副審のできること」を再認識しました。戦術の講義では、自分の物事の考え方の癖を認識しつつ、各チームの戦術を立ち上がりに感じてコントロールすることを学びました。グループディスカッションでは、なぜそのような判定や対応になったのかをいろんな角度から考えることができ、自分の引き出しを増やせました。今後の試合で対応できるよう心掛けます。

審判委員の須原さんの講義では、物事には「コントロールできること」と「コントロールできないこと」についてお話しいただきました。自分が不安や心配になり、精神的に追い込まれることの多くは、人の心や人の評価、置かれている環境など自分ではコントロールできないものばかりで、そんなことを心配するなら、「コントロールできること=今できること」に専念していくことの大切さに気付かされました。 この残り5節は、選手、チームにとって、そして私たちにとっても、より大切な試合となってきます。審判団で良い協力をし、審判の権威を落とさないよう、今できることに専念して、ハッピーな形でシーズンを終えられるようにしたいです。

ユース年代審判員がU14・U13ナショナルトレセン地域対抗戦(後期)を担当 ~ブラッシュアップ講習会を実施~

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11月20日(金)からJ-GREEN堺(大阪)で行われたナショナルトレセンU14・U13後期地域対抗戦において、U-19のユース年代の審判員が試合の審判を担当しました。また、ユース年代の審判員及び地域推薦のインストラクター向けにブラッシュアップ講習会もあわせて実施しました。

JFAでは2010年より「ユース年代審判員の発掘・育成」に取り組んでいます。全国で行われているユースリーグを支えているユース年代審判員の中で、選手と同様に、高い目標をもって活動をしている審判員のレベルアップを目的として毎年研修会を実施しています。

今回は、各地域から推薦された審判員9名及び2014年度の第38回全日本少年サッカー大会に参加した審判員の中から3名の合計12名の審判員と、各地域から推薦されたユース指導の中核を担うインストラクター9名の総勢21名が参加しました。

インストラクターコメント

高橋武良 JFA審判委員会普及部会長
今年度からU-19年代の審判員を集めた開催としました。審判員には「身につけた基礎を磨く」機会として、試合の中でいろいろなことにチャレンジすることを求めました。特にサッカーを「見る」ことを強調しました。グラウンドの外からサッカーの試合や仲間のレフェリングを見て考えること、競技者が見てほしいところを想像すること、どのようなことが起きているのかを予想し見極めて判定することを、繰り返し行うことを求めました。
初日はぎこちない者もいましたが、高い目標をもって参加している選手たちのプレーを間近で見ることで、多くの審判員が審判員としての技術だけでなく、気持ちの面でも向上しようという意欲を感じることができた4日間でした。全国に多くのユース年代の審判員が増えているなか、審判員として本格的に活動し、高い目標を持って活躍している審判員が多くいることに触れることができた研修会でした。

参加審判員コメント(U19審判員)

猿渡広太 2級審判員(愛媛)
今回初めて、全国で審判員として活動している同世代の人と研修会を行いました。初めて、11人制1人審判をやってみてとても難しさを感じました。どの位置に動いたらよく争点、オフサイドなどがはっきりと見えるかを考えながら審判をしました。同世代の審判を見るとレベルがとても高く、レベルアップしなければならないと感じました。インストラクターの方々から研修中いろいろと教えていただき、多くのことを吸収することができました。研修会で学んで吸収したこと、課題をこれからの審判活動で生かして、審判員として、人として大きくなりたいと思います。

参加インストラクターコメント(ユース年代育成担当)

村山尚哉 2級インストラクター(北海道)
他地域の現状など、情報共有ができて非常に勉強と刺激になりました。あわせて現時点での指導法に大きな違いがないことを実感し、自信にも繋がりました。ユース年代の必要性、育成の急務など、今置かれている現状も把握することができました。9地域はもちろん、47FAすべてがユース審判員育成について真剣に考え、取り組んでいかなければならないとあらためて強く感じました。またこういった研修会に参加し、情報共有やスキルアップを図りたいと思います。

第17回日本フットボールリーグ表彰式にて俵元希審判員が優秀レフェリー賞を受賞

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12月9日(水)、都内にて「第17回日本フットボールリーグ表彰式」が開催され、1級審判員の俵元希氏が「優秀レフェリー賞」を受賞しました。

俵審判員はJFL主審担当となり3年目で優秀レフェリー賞受賞となりました。

受賞者コメント

俵元希 1級審判員(東京都)
伝統ある日本フットボールリーグにおいて、今シーズンの優秀レフェリーとして選んでいただいたこと、大変光栄です。選手をはじめチーム関係者の皆様方がレフェリーをリスペクトしてくれるからこそ、われわれレフェリーもサッカーというスポーツに誇りを持って携わることができています。この賞を励みに、レフェリーという立場から日本サッカー発展のために精進していきたいと思います。この度は本当にありがとうございました。

JFAレフェリーカレッジを沖縄県で開催

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JFAレフェリーカレッジ11期生のオープンカレッジを沖縄で開催しました。このオープンカレッジは昨年より実施しているもので、開催地域のレフェリーにもカレッジの講義内容を共有し、共に学ぶ機会に触れることでお互いに刺激し合うことのできる場になっています。

講習の前半は県民大会の審判をし、審判員との良いコミュニケーションを図ることができました。また、後半はランニングを中心とした講習を実施。沖縄県からも多くの審判員と審判指導者が参加し、にぎやかな講習となりました。

今回使用した施設は環境も良く、この時期としては暖かい環境が屋外での活動時の集中力をさらに高めました。

参加者コメント

小野裕太 JFAレフェリーカレッジ11期生
今回の定期講習は沖縄県での開催でした。この時期に気温が毎日25度を超える温暖な気候の下、沖縄県協会の方々の協力もあり、大変充実した講習になりました。この講習では沖縄県民体育大会のレフェリーを担当し、貴重な経験を積むと同時に、自分の新たな課題を見つけることができました。その課題を改善しつつ、今後もさらなるレベルアップができるように努力していきます。

徳門将史 2級審判員
今回の研修では、試合のビデオ分析やランニングの指導を受けて、審判活動のヒントになることをたくさん得ることができました。ビデオ分析では、主にポジション二ングやハンドリングについて学びました。自分が担当した試合を客観的に見ることで、ポジション二ングの改善点が明確にわかりました。ニッポンランナーズの斎藤先生によるランニング指導では、「走る」ことの実践的な技能だけでなく、理論的な知識も学ぶことができました。体幹で生み出した力を末端へ伝達するために必要な筋肉や動きなど、一連の動作の難しさを実感しました。「走る」という審判員に不可欠な要素のスキルアップに活かしていきたいと思います。今回の研修で学んだことを活かして、今後も審判活動に励みたいと思います。

山内恵美 2級審判員
この3日間の講習会は私にとって、素晴らしい出会いと発見、刺激的なことばかりでした。一日目、レフェリーカレッジの皆さんとゲームの審判をご一緒させていただきました。カレッジ生は担当するゲームまでの時間の使い方にムダがなく、沖縄特有の流れと雰囲気のなかでのマッチミーティングも毅然とした態度とすばやい判断力で淡々とこなし、審判ミーティングでは要点を言葉だけでなく図に示しながら説明してくれました。「互いに協力・フォローしながらゲームを進めていきましょう」という体制があっという間に出来上がっていく過程、雰囲気づくりが本当に素晴らしく、私も自分の考えや意思をはっきり伝えられるようなになりたいと思いました。また、二日目、三日目のランニングの講義も驚きと発見ばかりでした。これまで走ることに不安と苦手意識の強かった私ですが、斎藤先生のトレーニングを継続し、今後はそれらを克服したいと思います。今回の貴重な経験を私の今後の審判活動に活かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。

第10回JFAレフェリーキャラバンを京都府で開催

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第10回JFAレフェリーキャラバンを京都府で12月5日(土)・6日(日)の2日間開催しました。3級インストラクターを対象に、スキルの向上をメインテーマとしてチュータリングとプラクティカルトレーニングを実施しました。

初日は講義が中心となり特にチュータリングについては、ほとんどの参加者が体験したことのない手法であるため参加者の皆さんに実際に体験していただきました。

2日目は、前日の講義を受け、実践に向けてチュータリング、プラクティカル両方の実施案を作成してもらいました。審判員は午前中のプログラムはインストラクターの皆さんと一緒に受講、午後からは山岸インストラクターの指導の下フィジカルトレーニングを実施しました。

1日目の講義を受けて2日目は実践するという短期間での実施でしたが、参加者全員の積極的な参加により充実した2日間になりました。

JFAインストラクターコメント

廣嶋禎数 JFAインストラクター
第10回目を迎えたJFAレフェリーキャラバンは、関西では初となる京都での開催となりました。12月の京都ということで寒さが懸念されましたが、おそらく京都協会の皆さんの日頃の行いでしょう、好天に恵まれました。受講者の皆さんにとっては、チュータリングはおそらく初めての取り組みであると思います。なれないチュータリングに少し苦戦しながらも受講者の皆さんは、積極的に取り組んでくれました。2日間を通して関西人特有のユーモアを発揮し、全てのプログラムに積極的に取り組んでいただき、そして京都協会審判員会のスタッフの皆さんのサポートのもと、実りの多いキャラバンとなったのではないでしょうか。そして、私自身も受講者の皆さんの学びの姿勢から大いに刺激をもらうことができました。大切なことは、京都の審判指導者の皆さんが、常にチャレンジ精神を持ち新し事に挑戦し続るか否かだと思います。このキャラバンがそのきっかけになったとすれば幸いなことです。京都の皆さんお疲れ様でした。そしてありがとうございました。これからもともに学び続け行きましょう!

開催サッカー協会 審判委員長コメント

中熊光義京都府サッカー協会審判委員長
今回のJFAレフェリーキャラバンを開催するに当たって、何を京都府としてターゲットにするのかを考えた所、審判委員会メンバーそろって「指導者のスキルアップ」を掲げました。スケジュールのやり取りを何回も廣嶋トップレフェリーインストラクターと行い、開催2週間前に確定しました。会場視察、開催確認ができたのが同じ週の月曜日と言う慌ただしい期間になりました。キャラバン開催当日は、12月なので天候が心配されましたが、両日ともに好天に恵まれ絶好のコンディションで開催することができました。最初は不安一杯のインストラクターも時間と共に積極的な発言や行動が出てきて、大変良い刺激になったかと思いますし、一方で審判員のフィジカルトレーニングを一コマ入れて、山岸トップフィットネスインストラクターの指導の下、フィジカル理論・実践でこちらも良い刺激を受けたようです。今後も継続できるように取り組みをしていきたいと思い、12月第1週の土・日を京都のキャラバンができるようにと考えています。

最後になりましたが、JFA審判委員会小幡副委員長、廣嶋トップレフェリーインストラクター、山岸トップフィットネスインストラクター、審判部斉藤係長には大変お世話になり、本当にありがとうございました。また、閉会式で2日間の写真を映像化して映してくれた京都のスタッフのみなさん本当にありがとうございました。

受講者コメント

寺田公保 3級審判インストラクター
今回のテーマは「3級インストラクターのスキルアップ」でした。特に印象に残った講義は、チュータリングの体験・準備・実践でした。チュータリング実践では、インストラクターは用意されたテーマで審判員に積極的に意見や考えを出していただき、まとめるという講義を体験させていただきよい勉強となりました。講義にて、審判員の活動が活発に失敗を恐れずにチャレンジができるように仕向けることがインストラクターの役目だと痛感しました。今回の講義を今後のインストラクター活動に活かしたいと思います。

宮田大督 3級審判員
私は今回のキャラバンには審判員として参加させていただき、多くのことを学ぶことができました。その中でもフィジカル理論・実践では体力を浪費しない走り方や、加速する時の体の使い方などを実際に体験することができました。また、プラクティカルトレーニングではビデオ機材を使ったインスタントフィードバックを行いデモンストレーターの選手から直接話を聞くことで、客観的に自分自身を見て振り返ることができました。そして、チュータリングでは審判員やインストラクターと様々な意見のキャッチボールをして審判員としての理解を深めることができました。今回のキャラバンは終始誰もが意見を出しやすい雰囲気で、レフェリング以外にも失敗を恐れないことなど様々ことを感じました。このキャラバンを企画・実行していただいたJFAの方々や、まだまだ未熟な自分を参加させていただいた京都協会の方々に感謝しつつ、今後の審判活動に活かしていきたいと思います。

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