6月6日(土)・7日(日)、6月14日(土)・15日(日)、女子1級審判員研修会を神奈川にて実施しました。なでしこリーグ2部、チャレンジリーグの開催期間中のため、分散での開催となりました。
本研修会の目的の一つは、「フィットネステストに合格し、シーズン後半の割当を受ける環境を整える」というものでしたが、無事全員が合格しました。
また、2日目は、「ミスから学ぶ」をテーマに座学の研修会を実施しました。
【研修会の主なプログラム】
1日目 講義「プロから学ぶ」
フィットネステスト
2日目 座学~ミスから学ぶ、レフェリング分析、チームからの質問書を分析、競技規則の改正に関して、等
インストラクターコメント
大岩真由美 S級インストラクター
今年の女子1級審判員研修会は、株式会社モルテンより田中政行氏を講師に招き、「第1部:犬と向き合う」「第2部:ホイッスル」「第3部:モルテンエンジニア理念(プロフェッショナルの条件)」という興味深い3部構成の講演からスタートしました。
「第1部:犬と向き合う」では、田中さんの自己紹介を含め、飼っている犬を通したお話でした。「安心・安全・楽しく」遊ばせることが大事!ということで、犬への様々なアプローチを一つ一つ実行していく様子を、非常に面白く話していただきました。話を聞いていくうちに、「犬=競技者」に置き換えてみると、「安心・安全・楽しく」これに「公平」をプラスしたら、見事に合っていくことに気づき、どんどん食い入るように話を聞いてしまいました。参加した女子1級審判員たちも田中さんワールドに自然と引き込まれて行ったことと思います。
ここで印象深かったのは「3つの円」という田中さん流の「成功の哲学」です。3つの円の一つずつにはそれぞれに「やりたいこと」→「やるべきこと」→「できること」と記されてあり、それを1周りしたら、少し上にまた同じような3つの円があり一回りする。また少し上の3つの円を1周し、また次へ・・・何度もこの繰り返し。こうして個人がやりたいことを実現していく、まさに「成功のためのヒントとプロセス」を「3つの円」という図解で示してくれました。
「第2部:ホイッスル」では、作る際のこだわりや大切なことを話していただきました。例えば「音色」「手で握る部分」「口で咥(くわ)える部分」「使用する環境の違い」など、多くの視点で研究を重ね、こだわり続けながら、より良いホイッスルが完成していく、という貴重な内容でした。
「第3部:モルテンエンジニアの理念(プロフェッショナルの条件)」では、企業が求めている社員像を「同じバスに乗る人」というモルテンの精神をお話ししていただきました。個人的には、この内容が一番印象に残りました。
「出来ること、ビジョンを高く持とう!」と現在の自分と目指す将来像とのギャップを大きくすることでエネルギーが沸くものだと。続いて、「自己成長のためのヒントとプロセス」について話していただきました。縦軸を(チャレンジ)・横軸を(スキル)としてグラフに表し、「チャレンジしてスキルアップ、チャレンジしてスキルアップ・・・のくり返し」が階段のような形のグラフとなり、確実に成長している様をシンプルに表現していただきまいた。
また、「自分の役割とは?」というお話しの中で、「“自分の目的”は“企業の目的”であり“社会の目的”=共有ビジョンであるもの」、参加者一人一人がサッカーに専念しながらも、私たちは「社会の一人として存在していること」を忘れてはいけない、といった日頃の心の在り方を再認識することができました。
やはり、実際に経験した人の言葉というのはとても説得力があり、成功とは決して特別な人だけが実現するものではなく、大切なのは本人の「意識」と、自身が「問い続けること」だと感じました。貴重な講話を聴けたことに心より感謝しています。ありがとうございました。
参加者コメント
朝倉みな子女子1級審判員(埼玉)
今回の研修会は「プロから学ぶ」「ミスから学ぶ」がテーマでした。
2日間の日程でしたが、シーズン後半に向けてとても多くの収穫を得ることができました。
「プロから学ぶ」では、興味深い講義から、いかに目標を立て、挑戦し、試行錯誤し、振り返り、スキルアップしていくかを学ぶことができました。
開幕前研修で設定した目標や課題を意識してシーズン前半に臨んでいましたが、課題をクリアできているのか、新たな課題が出てきていないか、この研修を機会に見直してみる必要性を感じました。
「ミスから学ぶ」では、今シーズン前半に起ったミスの事象をあらゆる角度から分解して、ミスが起こった原因と解決策を導き出しました。事象を共有し、同じミスが起こらない様にするとともに、参加審判員で意見を出し合いディスカッションをすることで、さまざまな視点を得ることができたので、引き出しを増やすことができました。
シーズン後半も、研修で学んだことを活かして、常に挑戦しながら審判員としてレベルアップしていけるよう取り組んで行きたいと思います。