2月26日(金)~28日(日)の3日間、帝京平成大学・千葉キャンパス(市原市)で2016年度にJFLを担当する審判員を対象とした開幕前研修会を実施しました。
初日はフィールドテストを行った後に研修会が開講され、上川徹審判委員長からシーズンの開幕にあたっての心構えが話されました。翌日は、体育館・フィールドでのフィジカルトレーニング、2015年の振り返りと2016年度の目標の確認をし、夜は宿舎でグループディスカッションを行いました。最終日には、開幕に向けて審判員として注意すべきポイントを映像を見ながら確認し、全員で議論することで意思統一が図られました。また研修会期間中に、プロフェッショナルレフェリー(PR)の家本政明氏を招き、講義やグループディスカッションにも参加いただきました。
3日間という短い期間でしたが、2016年シーズンの開幕に向け、非常にいい緊張感の中で凝縮された内容の研修会を実施することができました。
JFA審判インストラクターコメント
岡田正義トップレフェリーインストラクター
新1級審判員17名が加わったJFL担当審判員の第1回研修会には50名が参加し、JFL担当審判員に求める「フィジカルの強化」と「気付き」を増やすことをテーマに研修会を実施しました。研修会ではフィールドテスト(40mスプリント、Yo-Yoテスト、クーパー走)を実施し、その結果を数値化して各審判員のフィジカルランキングを出しました。フィジカルランキングは競争意識を高め、トレーニングのモチベーションアップにつながります。座学では、フィジカル理論、マンダラートシート目標設定、ゲームプラン、判定基準についてグループ討議を中心に研修し積極的な意見交換をすることができました。将来、さらに高いレベルでの試合を目指す若く意欲的な審判員たちのJFLでの素晴らしいゲームコントロールと更なるレベルアップを期待したいと思います。
参加者審判員コメント
野堀桂佑 1級審判員(山形県)
今回の研修で自分がどれだけこれまでにトレーニングで積み上げてきたか、また同じカテゴリーにいる他の一級審判員と比べてどれだけ走れるのかをフィールドテストで数値で確認することができました。そして順位付けすることにより自分の立ち位置がわかり、非常に参考になりました。フィットネスのトレーニング方法を学ぶことによりこれから良い判定ができるよう日頃のトレーニングで活用したいと思います。講義では、映像を使ってグループディスカッションをすることで他の審判員たちと考え方の共有ができ、今後の審判活動で非常に参考になりました。これからJFLが開幕するにあたり、この研修を通して事前の心構えができて良かったと思います。
西水流優一 1級審判員(鹿児島県)
今回の研修会を通して、今シーズンの目標を審判員全員が共通理解できたと思います。フィットネスでは、自分自身の状態、また強化しなければならない点を知り、強化のためのトレーニングの仕方等をフィジカル理論で学ぶことができました。また、今シーズンから各自の目標設定を明確にするためにマンダラートシートを用いて細分化し、実践することになります。今回の研修では、自分自身の弱点を克服するための課題も見つかったので、今シーズンはその強化に取り組んでいこうと思います。その他にも、映像を用いてのディスカッションも行い、いろいろな考え方、見方を学ぶことができました。シーズンを間近に控え、研修会で学んだことを活かしながら選手のために頑張っていきたいと思います。
先立圭吾 1級審判員(福岡県)
JFL担当審判員研修会に参加して、いよいよシーズンが始まるという期待、またそれ以上に1級審判員としての自覚と責任を強く感じました。フィジカル測定では現在のコンディションを確認することができたので、次の測定ではより良い結果が出せるようにフィジカル理論で学んだことを日々のトレーニングに活かしていきたいと思います。また、コンタクトプレーを判定する時には強さと接触部位をしっかりと見極めなければ正しい判定ができなくなってしまうことを様々な映像で確認しました。競技者の安全を守れるよう激しいコンタクトプレーはより丁寧に判定しなければならないと感じました。家本プロフェッショナルレフェリーからはもっと「細分化すること」と「具体的にすること」をしなければならないとのお話をしていただき、自分の日頃の思慮の浅さに気付かされました。マンダラートシートを含め、具体的に考えることが成長の大きな手助けになると感じました。今シーズンの目標である的確な判定を下すためのフィットネスの強化と気付きを持ったマネジメントができるよう日々のトレーニングから集中して取り組み、1試合1試合大切にしていきます。
赤阪修 1級審判員(東京都)
ドイツ留学から帰国し、新鮮な気持ちで3年ぶりの研修会を受けました。開幕前研修の名の通り、この一年をJFL担当審判員としてどう責任を果たしていくか、また自分をどうレベルアップしていくかが明確になりました。まずは審判員としての体力・パフォーマンスについて、サッカー審判員という選手とも他種目の審判員とも違う「特性」について学ぶことができました。またそれに応じたトレーニング方法も実践を交えて吸収することができました。具体的にサッカー選手とどう違い、年間、月間また目の前の試合に向けてどう準備するのか明確になりました。また、審判員としてのテクニカルな面では、判定の考え方、対応、そして気付くことの重要性を全員で確認しました。インストラクターの方々、そして仲間とディスカッションを重ねることで個人そして集団として同じ方向性を見いだせたと感じております。審判員として「どう」自分を高めていくか「具体性」をキーワードに目標の確認もできました。一年間同じリーグを担当する仲間と過ごすことで一体感が生まれました。仲間とともに2016JFLを盛り上げていきたいと思います。