11月25日(土)と12月3日(日)の2回にわけて、試合分析をテーマにしたリフレッシュ講習会を開催しました。
これからも審判員の向上のために、様々なテーマを題材にした審判指導者向けのリフレッシュ講習会を開催していきます。
運営者コメント
山﨑裕彦 JFA審判マネジャー
本講習会は、試合全体を通した印象と事象分析を基にした評価者としての「アセッサー」ではなく、「インストラクター」として試合における審判員の特徴を分析し、さらに試合にマッチしたレベルアップにつながる行動を導けることに特化した「試合分析」として、審判員指導につながるポイントの見極めを学ぶ機会としました。
「うまくいかなかったこと」や「スムーズにできていないこと」は誰しも気づきやすいですが、「うまくいっていること」にも、なぜそれができたのか、偶然にできたことなのか、そこに気づくことはその場面だけからは正確につかめません。その要因を探るためには、審判員が「いつ、何をみて、何に気づいて行動したのか」、その行動が起こる前の状況を審判指導者としては気づくことが大切です。その分析から試合後に、審判員に気づきや新しい発見の促しができ、アドバイスを通して、審判員の成長につなげられると考えます。試合観戦後に、参加した審判指導者間で、それぞれの「事象・場面」を意見交換し、審判員のレベルアップにつながるポイントを絞り込んで、気づかせることやアドバイスを考え共有できたことは、審判指導者としてのレベルアップにつながる一助になれたかと感じています。
審判員の特徴をどのように見極めていくのかの審判指導者側の気づき方、分析の考え方を深め、審判員へのサポート・指導方法について審判指導者のレベルアップを図っていくことで、審判員の成長につなげていきたいと考えています。
受講者コメント
原田秀昭 1級審判インストラクター(佐賀県サッカー協会)
2級インストラクターの方々と一緒に研修会に参加する機会が少ないと感じていたため、各県のインストラクターの皆様方と一緒になって試合分析の意見を出し合い、いろんな方向から聞けたことは良かったと思います。また、講師の山崎さん名木さんから試合分析(審判員の観察)の振り返りのポイントや手順を学習でき、審判員を成長させるステップアップさせるためには、審判員の特徴(良い点・悪い点)を捉えターニングポイントを明確に掴んで効果的に指導をしていくことを再度学習できたことは良かったと思います。
安廣英俊 2級審判インストラクター(福岡県サッカー協会)
今回の講習会のテーマ(試合分析)は、私にとても興味深い内容のため、楽しみにしながら参加させて戴きました。
ゲームプラン、Story、チーム戦術など様々な情報を元に分析が必要なことを学び、自分に不足していた分析項目を、すぐに取り入れて、今後の、審判指導に役立てていきたいと思います。
他地域のインストラクターの方とも交流ができ、とても有意義な時間でした。
このような機会を与えて戴き、ありがとうございました。
大楠友和 2級審判インストラクター(福岡県サッカー協会)
今回の講習会のテーマ「試合分析」は現役2級審判員として活動しながら2級インストラクターとして若い審判員に指導、アドバイスをする私にとって大変興味深いものでした。
講習会は①指導すべきポイントを整理②実際に試合を観戦③審判員にどのように指導したらよいかをまとめるという順序立てた大変分かりやすい内容で、すぐに実践できるものでした。講習会の中で何度も出てきた「気づき」を今後の活動でも常に意識していきたいと思います。
比留間康洋 2級審判インストラクター(東京都県サッカー協会)
今回、審判インストラクターリフレッシュ講習会(試合分析)に参加させていただきました。日頃の指導活動において指導スキルの向上、さらに知見を深めたいと思ったからです。
講義では、「コーチングスキルとは何か」や「みるべきポイントは何か」について山崎インストラクターから話がありました。「こんな場面の見方」では1つの事象について先入観ではなく多面的に捉えることで様々な見方ができることを実感しました。講義後にU18プレミアリーグの試合観戦をして試合分析を各自提出。その後グループワークで「レフェリーにどのようなアプローチをするか」を話し合いました。事象の抽出後、どのようなアプローチでレフェリーの意見を聞き出せるか、アセッサーがどんな情報を持たなければならないか、などをグループで話し合いました。試合のstoryの分析が大事であること、そして「質問の質の向上」が大事であることがよくわかりました。今回の講習会から得られたことを、今後の指導に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
伊東知哉 2級審判インストラクター(北海道サッカー協会)
この講習会に参加したきっかけは、自分が現在指導している若手審判員に対し、自らも地域から出てそのような環境で勉強する機会であることは必要であると感じたことであります。
今回は実際にJFA U-18プレミアリーグの試合を現地にて観戦した上で分析しましたが、他地域から参加した指導者とお互い意見を出しましたが①取り上げたい事象②良かった点③改善点について、自分が全く感じなかった事象や意見など、短い時間の中で多くの意見がディスカッションされました。指導者の魅力は指導している審判員の成長が一番だと思いますが、指導者同士が情報を共有し考慮するポイントを正しく伝えていくことが大切だと改めて感じました。
これからもこのような機会に積極的に参加することで地域の審判員の成長に少しでも貢献できればと思います。ありがとうございました。