3年振りに開催されたJFA 第17回全日本ビーチサッカー大会にて、ビーチサッカー審判員研修会を9月8日(木)~11日(日)に開催しました。大会前日の8日には、扇谷健司審判委員長の挨拶のあと、試合会場となるピッチを使用して、砂のピッチの走り方から、プラクティカルトレーニングを行いました。大会に先立ち8月27日には、オンラインで大会までの準備の仕方や競技規則の確認をおこなっており、大会期間中は集中して審判を実施しました。9月17日(土)にはオンラインで試合映像を確認しながら今後の審判技術向上のための振り返りを行いました。
インストラクターコメント
合澤正裕フットサル1級インストラクター(熊本県)
コロナ禍により中止になっていた全日本ビーチサッカー大会が、3年ぶりに9月9日から11日までの3日間、明石市の大蔵海岸で開催されました。昨年はビーチサッカー日本代表がワールドカップで準優勝するなど、近年ビーチサッカーはさらにレベルアップしています。プレーヤーとともに審判員も技術向上が求められます。今回の研修は事前研修(オンライン)、大会、事後研修(オンライン)の3部構成で行われました。また、大会前日には、プラクティカルトレーニングで審判法を確認し、その後VTRを用いてビーチサッカー特有の競技規則について共通理解を図りました。大会期間中も各試合後に振り返りを行い、その日の全試合終了後、様々な事象について動画を見ながら審判員とディスカッションをしました。審判員は試合を重ねるごとにパフォーマンスが向上していました。特にシザースキックの見極めやバックパスのシグナルの精度が上がりました。今回の研修を通して学んだことを各地域でも共有していただき、ビーチサッカーの魅力を伝えていただきたいと思います。今後さらに日本のビーチサッカーが発展していくためにご協力をお願いします。最後になりましたが、コロナ禍の中、大会を開催するにあたりご尽力いただいた皆様や関係者の方々に感謝したいと思います。おかげさまで素晴らしい大会を行うことができました。ありがとうございました。
参加者コメント
奥村颯太サッカー2級審判員(京都府)
今回初めてビーチサッカー審判員の研修会に参加させていただきました。サッカーやフットサルと違い、全国の審判員が集まり、研修会を行うのは今大会だけという中で様々な経験をさせていただけたことに感謝します。
事前研修会やプラクティカルではビーチサッカーの独特なルールや審判のポジショニングを再確認しました。試合を想定して取り組めたことで、大会期間中大きな問題もなく6年ぶりの新ルールにも対応できたと思います。
ビーチサッカー専属審判員というのは今の日本にはありません。普段はサッカーやフットサル審判員として活動しています。競技が違う分、ルールは違いますが、判定基準や審判のポジショニングはサッカーやフットサルでの経験を生かすことができます。ビーチサッカーではシザースキックを行うことが保証されています。その点はビーチサッカー最大の魅力でもあり、私がビーチサッカーを好きな理由のひとつです。審判としてはその時接触が有ればどちらのファウルか見極めなければなりません。今回の研修会では判断するプロセスを学び、整理することができました。この事を実際に生かせるように映像などで学び、地域リーグなど担当する試合で実践していきたいと思います。
相澤一成フットサル2級審判員(熊本県)
まず、今大会で17回目を迎える歴史ある大会に参加でき光栄に思います。東京ヴェルディBSの大会4連覇にて幕を下ろしましたが、どのチームも3年ぶりの全国大会ということもあり1回戦から白熱した戦いが繰り広げられました。
さて、今回の研修では、事前研修・実技研修・事後研修を行いました。これらの研修を通してビーチサッカーの魅力を改めて感じました。今大会は6年振りに改正された競技規則にてはじめて行われました。ビーチサッカーならではのワクワク感を感じる一方で、シザースキックやGKの制限など、特有のルールが理解できているか不安に感じたり、初めて全国大会に参加することへの緊張を感じたりすることもありました。しかし、事前研修や大会前日のプラクティカルトレーニングで試合に近い動きのトレーニングを行うことで大会本番はいいパフォーマンスが発揮できたと思います。
その中で特に、レフェリーチームの協力を目標に試合に挑みました。お互いが見えているだろうでは無く、見えたものを発信する、受け取る、共有することで試合がスムーズに進行すると思いました。試合の中で出た課題を明確にする事で、次にすべきことがはっきりしました。その結果、試合を重ねるにつれ成長できたと思います。
最後に、大会に関わった皆様、兵庫県サッカー協会の皆様、大会に送り出して頂いた九州地域の関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
これからもビーチサッカーの発展のために仲間と共に切磋琢磨していきたいと思います。