7月16日(土)、17日(日)に、高円宮記念JFA夢フィールドにて女子1級審判員(なでしこリーグ担当向け)の研修会を開催しました。
なでしこリーグ2022シーズンの前半戦を終えたこの時期に、前半の振り返り、大きなテーマとなっている「再開を遅らせる行為」への対応など、シーズン後半に向けたスキルアップや課題解決を目的とした内容を実施しました。
・座学
- 事例からの振り返り(なでしこリーグ2022シーズン前半戦)
- 再開を遅らせる行為への対応
- 競技規則2022/23改正説明
- 自分と向き合う時間
・プラクティカルトレーニング
- 再開を遅らせる行為への対応
- セットプレー
講師コメント
真殿三加 JFA審判マネジャー
本研修会では、テーマの一つである「再開を遅らせる行為の対応」の座学パートを担当しました。
座学後のプラクティカルトレーニングにつながることを念頭に置きながらも、楽しく学び、考慮ポイントや再開までの手順が身につき、受講者の印象に残るような内容を考えました。前回の研修会の振り返りを行い、映像を用いたグループディスカッション、発表にスタンツを入れながら意見交換を行いました。グループディスカッションでは、オンライン参加となった3名の審判員も加わり、一体感も作れました。まとめでは、気づくべきポイントをラップ風にアレンジし、全体で復唱を行いました。これにより、重要なポイントが受講者の頭の中に残ったかと思います。また、他の講師のセッションでは、各々の個性溢れるアプローチで審判員のためになる内容が工夫されており、状況や審判員に合わせて柔軟にプラン変更するなど、私自身もとても勉強になりました。
研修会が滞りなく進められたのは、審判員やサポート選手役の江戸川大学サッカー部の皆さま、裏方で準備いただいたJFA審判部、指導者仲間のおかげと感謝しています。「より魅力あるサッカーを実現する」、そのために学んだことを、フィールドで“自分らしく” 実践してくれると期待しています。
受講者コメント
山内恵美女子1級審判員(沖縄県)
今回の研修会では、競技規則改正の説明をはじめ、なでしこリーグ前半戦で起こったさまざまな事例を振り返りながら、審判員同士でディスカッションをしたり、正しい判定のための考慮点を考えたりするなど、大変学びの多い有意義な座学を受けることができました。今回最も考えさせられたのは「プレーの再開を遅らせる行為」です。映像で見ると明らかな遅延行為でも、実際にピッチに立つとその明らかな行為に気づかなかったり、気づいていても適切なマネジメントができなかったりと、試合中に頻繁に起こることではないからこそ起こった時の対応の難しさを痛感しました。選手に遅延行為をさせない、不要な警告を与えないために私たち審判員ができることは何なのかを考え、プラクティカルトレーニングで実際に試してみることで、自分のスキルをアップさせることができたと思います。
今回、このような素晴らしい研修会を企画、準備してくださった全ての方々に心から感謝するとともに、研修会に参加し激励してくださったなでしこリーグ関係者の皆さま、本当にありがとうございました。研修会で学んだことを今後の試合で活かせるよう頑張りたいと思っています。
勝又美沙希女子1級審判員(宮城県)
今年から女子1級審判員となり、皆さんと集合して行う研修会は初めてでしたが、わくわくしながら臨みました。他の審判員と顔合わせをし、コミュニケーションや意見交換、プラクティカルトレーニングを含め、充実した時間を過ごしました。
講義では、なでしこリーグの振り返りや再開を遅らせる行為について、自分と向き合う時間やグループディスカッションを行い、いろいろな意見を出し合いました。事象について判断する前の状況はどうだったのか、見方はどうなのかを皆さんと共有して整理することができました。プラクティカルトレーニングでは、実践的な練習や試合形式における審判対応を行いました。指導者からすぐにフィードバックやアドバイスをもらったり、他の審判員を見て学び、意見を言い合ったりしました。再開を遅らせる行為について選手の行動、どのようにアプローチをするのか、そして選手の目を見て対応することが大切だと感じました。
これから全国大会やリーグ戦が続きます。学んだことを活かし、選手のため、さらには試合を見ている人たちにもわかりやすいジャッジができるようにチャレンジし続け、試合に臨んでいきたいです。