2019年第1回Jリーグ担当主審研修会をJFAハウスで3月30日(土)・31日(日)に分散開催いたしました。
2019シーズン開幕後の1ヶ月の振り返りやディスカッションを行い有意義な研修会となりました。
研修会の主な内容は以下の通りです。
1.2030Jリーグフットボールビジョンについて
2.開幕から現在までの振り返り
①グループティスカッション
・Handball
・Improving the image of the game
・DOGSO/SPA
・Foul challenges
・Positioning & movement
②Management
インストラクターコメント
扇谷健司 1級インストラクター
Jリーグ担当主審研修会をJFAハウスで実施し、総勢46名が集まりました。
今回の研修会のテーマは、シーズン開幕1ケ月を振り返りながら①ハンドボールの考え方、②選手のマネジメント、③正しい判定をする上でのポジショニング、④試合の状況の感じ方などの考え方や原則、などについてグループディスカッションを通して審判員に学びや気づきを持ってもらうことでした。
特に選手のマネジメントについては、講師であるレイモンド・オリヴィエ氏が具体的な例を挙げながら、多くの時間をかけて力強いメッセージを審判員に送りました。
この研修会で審判員が感じてくれたことをどのように実際の試合で活用できるようにするか、我々インストラクターとしても形だけの研修会ではなく、審判員が学んだことを試合で活かすことができる研修会を今後も模索していきたいと考えております。
参加者コメント
福島孝一郎 1級審判員(鹿児島県)
今回の研修会では、開幕から現在までの振り返りと、Jリーグフットボール本部長の黒田卓志氏より「2030Jリーグフットボールビジョン」についてお話しがありました。
振り返りの中のプレイヤーマネジメントでは、判定に異議や不満を示す明らかな言動への対応が不十分な場面が取り上げられました。
異議を示す為に遠くからレフェリーに駆け寄る、激しく詰め寄る、レフェリーに触れるというような行為は許されるものではなく、より明確に毅然と対応すべきとの意思統一を図りました。
Jリーグは、2030年までに世界のトップリーグに入るという目標を掲げ、その中の取り組みの一つである「フットボール水準の向上」に、私たちレフェリーが担う役割があり、レフェリングの向上もJリーグの発展に必要です。
振り返りの中で取り上げられた、チームや選手がレフェリーの判定に不満や異議を示す姿をファン、サポーターは望んでいません。
そういった場面を無くす為には、まずはレフェリーが正しい判定をし、もしそのような事が起これば、レフェリーとして適切な対応をとらなければなりません。
Jリーグや日本のサッカーの発展の為に私たちに出来ることがあると自覚し、日々努力しなければならないと再確認しました。
石丸秀平 1級審判員(広島県)
今回初めて、Jリーグ担当主審研修に参加させて頂きました。まず始めにJリーグの黒田氏にJリーグのビジョンについてお話いただき、Jリーグとして今後、「世界で最も人が育つリーグ」「安全、安心、確実でフェアなゲーム」を目指し、審判員の役目の重要さを再確認することが出来ました。
映像を用いたディスカッションでは、グループに分かれ①ハンドリング、②試合イメージの向上、③DOGSO/SPA、④ファウルチャレンジ、⑤選手と負傷者のマネジメントについて議論をしました。特に、ハンドリング、試合のイメージの向上については時間をかけて行い、考慮ポイントを整理しました。ペナルティーエリア内など重要なシーンでのハンドリングは見極めが非常に難しい場面もあり、手や腕の位置、選手の意図を読んで正しい判定に繋げる。同じようなシーンでも選手が避けようとしたけど当たってしまったのか、シュートブロックに行って当たったのかで意図が違うので、瞬時に判断する為にどこで何をどう見るかまで議論し、全員で意思統一を図りました。
シーズン序盤で良いスタートがきれているとレイモンド氏からありましたので、今後も学ぶことを忘れず日本のサッカー界に良い貢献をできるよう精進していきたいと思います。