JFA審判委員会は、11月21日(木)~24日(日)、「JFAナショナルトレセンU-14」においてU-20審判員研修会と地域審判指導者研修会を開催しました。
U-20審判員研修会では、地域サッカー協会から推薦された審判員総勢16名がナショナルトレセンU-14の全試合を担当。「リーダーシップを発揮し、主審としての任務を遂行しよう」というテーマの下、審判チームのリーダーである主審として何が求められるのかを審判実技・講義などを通して確認する機会としました。
地域審判指導者研修会では、地域サッカー協会から推薦された審判指導者が、審判員の指導を担当しました。研修会のテーマを「課題に気づかせ、改善点を引き出そう」とし、審判指導者は審判員の評価(ミスの指摘)をするのではなく、審判員から「次の試合で取り組む課題を引き出す」ことに注力しました。
日常の審判指導とは異なるアプローチに最初は戸惑いながらも、それぞれの指導者は審判員の成長のために親身になって審判員の話に耳を傾けていました。
参加審判員コメント
礪波壮一郎 2級審判員(北信越FA/石川県)
私は今回2019年度U-20審判員研修会に参加させていただきました。普段地域ではU14,13の試合をすることがほとんどなく今回の研修で審判をするのを楽しみにしていました。
初日の試合ではとてもポジショニングを悩みましたが試合の中で少しずつ修正を重ねいいポジショニングをすることができました。そのおかげでいつもアシスタントに任せきってしまっていたものが沢山見えるようになり、今後のレフェリングにも生かせるものとなりました。
また夜には様々な講義が行われ、それぞれにとても考えさせられ考慮事項やその順序など頭の中でしっかりと整理することができました。とくにハンドリングに対してはとても整理され、ハンドがなかなか取れなかったのが自信を持ってハンドを取ることができるようになりました。
この研修に参加し最近見失っていた目的や、課題が見つかったり、自分に欠けていた自主性がついたなどとても自分にとってプラスになりました。
一緒に行動した審判員の方々やいろいろとご指導してくださったインストラクター、JFAの方々にとても感謝しています。
鍋田雄飛 2級審判員(九州FA/熊本県)
今回この研修会に九州地域の代表として参加させてもらいました。今回の研修のテーマとして「リーダーシップを発揮し主審の任務を遂行しよう」というものがありました。その中で、11人制のフルコートでの1人審判といったなかなか経験できないような事をさせてもらいました。1人審判ということで、1人で全てを判断しなければならないため、いつも以上にリーダーシップを求められると思いました。どのような場面でリーダーシップを発揮し、任務を遂行するか、また見方や動き方など多くの場面で工夫が必要な事が多く、いつもとは違う視点から考えることができ、とても良い経験になりました。他にもJFAインストラクターや地域インストラクターの方々から講義を含めたたくさんのお話を聞くことができました。地域によって表現の仕方が違い、そのような考え方もあるのかと勉強になったことに加え、私の中でしっかりと整理できとても価値のある勉強になりました。
今回の研修で、たくさんの事を指導してくださったインストラクターをはじめ関係者の方々に感謝をし、今回得た経験や知識を生かして少しでも上級の審判員になれるように全国の同年代の審判員と切磋琢磨しながら頑張っていきたいと思います。
砂川邦裕 2級審判指導者(北海道FA)
研修会テーマ「課題に気づかせ、改善方法を考えさせよう」のもと、各地域から集まった審判員、インストラクターの皆様と充実した時間を過ごすことができました。審判員を指導するということで、アセスメント、チューターリングなどを実際に行いました。的確なアドバイスをすることも大切ではありますが、『伝えるのではなく、考えさせる』ことで審判員もよく学び、試合に生かそうとする姿があり、改めてイントレで学んだことを自分自身も再確認できました。審判員の「考え方を引きだす」「考えさせる」ことで審判員のスキル向上と理解の促進、定着を図ること、そして、モチベーションを保ちながら良いパフォーマンスにつながることも実感できました。
私も大会役員の一人として自覚しながら研修会に参加できたことを嬉しく思いました。このような機会を与えていただいたことに感謝し、地域で活動するインストラクターが、審判員へと還元していかなければならないと感じました。この経験を生かし、若手の審判員が成長できるように、私自身も学ぶことを忘れず、今後のインストラクター活動に取り組んでいきたいと思います。